全天周映像投影システムLSS製作日記No.2

こんにちは、天文科学部の部長です。

今回は、LSS ( Lhoumeau Sky-System )の紹介と、基本構成について学んでいきます。大元となるサイトは、こちらのサイトです。
http://www.lss-planetariums.info/

LSSは、フランス人エンジニアのYves LhoumeauさんとLionel Ruizさんらが考案した、プラネタリウム用の全天周投影システムです。

その特徴は以下の通りになります。
(1)市販のカメラ部品や望遠鏡部品などのパーツを組み合わせることで、安価に制作できる
(2)小~中規模のプラネタリウムに最適
(3)オープンソースで、技術資料が全て公開されている
(4)世界中で150台以上も制作されている

国内だと、ウィルシステムデザインさんが制作の様子を発信しています。
Will System Design | ウィルシステムデザイン (will-system.net)

ウィルさん以外には日本国内での技術資料が全く無いのが現状です
また、私が調べた限り、高校生が部活動でLSSを制作した事例は見つかりませんでした。

LSSの仕組みを理解するのに、最も分かりやすい概念図がこちらです。

LSSの仕組みについて、まとめたのがこちらになります。
(1)LSSの中核は、LSSブロックにある。
LSSブロックとは、「魚眼レンズ」「天頂ミラー」「対物レンズ」を組み合わせて固定した部品。
(2)プロジェクターから投影された映像を、対物レンズで集光し、天頂ミラーで90度に屈折し、魚眼レンズで天周に投影することで実現している。
3)投影用のプロジェクターも適否がある。特に投写距離比(TR)の値が重要で、これにより「Heligon方式」か「50mm方式」のどちらかの設計に分かれる。
映像の投影には、PCと魚眼モードで空を映せるプラネタリウムソフトウェアが必要。

というところまでわかりました。

したがって、必要な機材は以下の7つになります。
(1)プロジェクター
(2)魚眼レンズ
(3)対物レンズ
(4)天頂ミラー
(5)LSSブロック
(6)PC
(7)プラネタリウムソフトウェア

そのほかにも、細々としたものが必要になりそうですが、順を追って、調べていきます。

それでは、次回から、プロジェクターの要件を調べて、選定に入ります。

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